千葉県の「鋸山」とは
都内から手軽にアクセスできるツーリングルートの中でも、美しい海岸線やおいしい海鮮料理が楽しめて、しかも不思議な風景が眺められるのが鋸山へのルートです。
千葉県安房郡鋸南町と富津市の間に位置している鋸山は、正式な名称を「乾坤山」といいます。
鋸山の標高は329.5m、日本名山図会の「日本80名山」や「日本百低山」にも選ばれています。
鋸山は建築の石材で使用される凝灰岩で形成されているため、江戸時代には石切場として栄えた場所です。
山肌が鋸の歯のように切り出されていることから、鋸山という名称が定着しました。
現在でも採石場跡が残っており、現在は「日本寺」というお寺の境内になっています。
鋸山の魅力
鋸山に建立された日本寺の境内には、岩肌に彫られた百尺観音や、岩に彫り込まれた大仏などがあります。
6年の歳月をかけて掘られた百尺観音は、名前の示すとおり、百尺(30m)の高さがあり、前に佇んで見上げるだけでも圧倒されます。
日本一大きな磨崖仏として知られる大仏「薬師瑠璃光如来」も見事な出来栄えで、一見の価値があります。
天明3年(1783年)に建てられたとは思えないほど保存状態がよく、たくさんの観光客が訪れています。
また、日本寺に行ったら必ず立ち寄りたいのが「地獄のぞき」です。
張り出した岩の上に作られている階段から、断崖絶壁の100m下をのぞくことができます。
東京湾や房総半島も一望にできる場所にあり、まさにこの世のものとも思えない絶景を楽しむことができます。
日本寺の西口管理所のすぐそばにある地獄のぞきから大仏広場にかけては、1553体の石像群「東海千五百羅漢」が安置されています。
江戸時代の後半に、27人の石工が21年の歳月をかけて掘った彫刻群は、見ている人を不思議な気持ちにさせてくれます。
鋸山へのアクセス
鋸山にアクセスするには、湾岸線から東京湾アクアラインに入り、富津館山道富津金谷IC(または鋸南保田IC)に向かうルートがおすすめです。
国道127号から鋸山に向かいましょう。
または、東京から湾岸市川(東関東自動車道)、宮野木JCTから京葉道路、館山自動車道に入り富津館山道富津金谷IC(または鋸南保田IC)を経由し国道127号に入るルートが便利です。
駐車場は、鋸山登山自動車道を利用する場合、西口管理所までバイクで登ることができます。
道路は有料ですが、駐車料金のほうは無料です。
さらに大仏下にある東口管理所のほうには、日本寺拝観者のための無料駐車場が用意されています。
なお、ロープウェーを利用する場合にはロープウェー山麓駅の駐車場を利用するのがおすすめです。
ロープウェーの旅客運賃は片道650円、往復1,200円(大人)で、毎日15分間隔で運転しています。